●酔いましたね

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帰り道、見知らぬ叔父様に声をかけられた。
「私、東西線の西船橋に帰りたいんだけど、定期を落として・・・」
傘を忘れたため、この突然の雨に水も滴りすぎる程々に良い男になった私を、よりにもよって足止めするとは何事かと怒りを露わにするも、
「この道、真っ直ぐ行けば警察ありますから」
と大人の対応をした私の太ももの筋肉ははち切れんばかりである。
そう、こんな導入で始まって申し訳ないのだが、今日は念願の殺陣がついたのである。
みっちり2時間、気付けば2時間、あっという間の2時間であった。
久しぶりに大汗を掻くのは良いことである。
人は皆、汗を流さねば己の垢を落とせぬのだ。
老廃物を搾り取るが良い!
この1年半、ペ・ヨンジュンに追いつけ追い越せをスローガンに、日々強かに生きてきた私のパーフェクトボディを持ってしても、剣の道は決して安易なものではなかった。
剣を一太刀振る度に、魂がゴリゴリと削れていくのだ。
剣を合わせる度に、涙がジョボジョボと迸るのだ。
もちろん大嘘だが、概ね、その辺を目指す。
あと数日で本番。
あり得ないことが起こるのは世の常。
血湧き肉躍る、そして蛙は雨に歓喜する。
叔父様は西船橋に帰れたのだろうか。
そして僕は、途方に暮れる。


タイトルは特に意味なし。
やっと台本が全部手元に届いたところで、はやくも数日内に通しをやるという強行スケジュールに、かつて無い程の恐怖を感じている私だ。
そして明日、いよいよ殺陣がつく。いよいよ、いよいよだ。
しかし数日内に通しという驚愕の事実は変わらない。
さらに言えば、2週間もしないうちに本番だ。何と言うことだ。
今ならわかる。みんなの元気を分けて欲しいと願った悟空の気持ちが。
私も余すことなく分けていただきたい。
ヤムチャにだって縋っても構わない。
*
話は420度程変わるのだが、小学生の携帯電話の利用に制限がかかるそうだ。
売るだけ売っておいて、問題が起きたから制限しましょうなんていう後手後手の対策は、根本的な解決になっていない事が何故わからないのだろうと不思議に感じる。
さらに言えば、子供は悪さをするものだ。
どんなモノも、使い方一つでとんでもない事態を引き起こしてしまう。
例えば、言葉とか。
ご利用は計画的にだ。

某所にて現在「五右衛門ロック」絶賛稽古中の粟根まこと氏にばったり出会った。
少し時間があったので、小一時間程お茶をする。
ここ最近の叫びたくなるような不甲斐ない現実と、昨今の演劇界について激しく語り合った、というのは真っ赤な嘘で、ファミ通を見ながらゲーム情報を激しく交換しあった。僕と粟根氏は、役者友達ではなくゲーム友達なのだ。しかもXbox360の。
その後立て続けに、昨年の「夏の夜の夢」でお世話になった村井国夫さん、そして昨年の三文オペラ」でお世話になった白井晃さんとパッタリ出会う。
村井さんには、おそらくそう遠くない内にお世話になる予感。
また白井さんとは、是非近いうちに何か一緒にやりましょうという話で盛り上がった。
僕は演出家としての白井さんはもちろんだが、役者としての白井さんも大好きなのだ。
叶え俺の夢。
さらにさらに、一昨年「俺たちは志士じゃない」でお世話になった、文学座の浅野雅博さんに会った。もうすぐ新国立劇場小で公演をやるらしい。相変わらずのナイスガイだった。
そして最後に、我が劇団屈指の劇作家、るるぶ中野でおなじみの真柴あずきさんに会った。これまた驚いた。
そんなわけで今日は、かくも大勢の知り合いに出会うという数奇な一日を過ごしたのであった。
これは果たして何を意味するのであろうか。
いや、特に無いだろうな、きっと。
やれやれである。
久しぶりになかなか眠りにつく事ができずにいる。
もう10年以上在籍しているのだが、改めて集団というものはなんぞやと思い悩まされる日々である。
詳細は割愛させて頂くが、やはり自分は集団生活に向かない人間なのではないかと、近頃真剣に思っている。困ったものである。このモヤモヤ感を誰に訴えればよいのか、誰が聞いてくれるというのか。
こんな時にはぱーっとカラオケでも行ければいいのだが、生憎役者という職業である以上、ましてや本番を間近に控える身にとっては、カラオケはまさに天敵ともいえる。というか、ここ最近は極力行かないようにしている。なぜなら、声は商売道具であると共に消耗品なのだ。頻繁ではないにしろ、突然仕事が入ることもあるのだし。
色々と考える夜である。
夏ももう間近というのに。
猫も泣いておる。
届け、俺の声。
無理か。
みんな描いてね。
































立ち稽古が始まったばかりだというのに、早くも2日間の休みになってしまった。
出番の関係上仕方がないことだが、皆が稽古場にいるというのに休みなのは、甚だ心許ない。
最も、今日は某社のTVCMのナレーション録りだったので、どのみちNGだったのであるが。
声の仕事を始めてかれこれ3年ほど経つのだが、未だ緊張は隠せず、気がつけば脇下が汗だくになっていたりするのだから堪らない。あまりにも汗が噴き出すものだから、そのうち目黒川の水嵩が増し、辺り一帯洪水になるのではないかと危惧するも、今のところその予兆はない。
わずか15秒から30秒程のCMの間に、ほんの一言二言発するだけなのだが、それが異常な緊張感を醸し出していることは言わずもがな。ほんの微少な気持ちの変化が如実に声のトーンに顕れるのだ。一般の方ならば、せいぜい留守番電話に自分オリジナルのメッセージを吹き込むことぐらいしかそんな機会は訪れないだろうが、それにしたって緊張するものだ。
留守であることを誇示すれば、電話をかけてきた相手に不快な印象を与えるだろうし、かといって控えめな録音では『お前、本当は居留守ではないのか』と疑われること必至である。嘘だと思うなら今から試してみればいい。いかに完璧な留守番電話の声を吹き込むことが困難を極めるか。
さて、そんな崇高な様で実はどうでも良いことをつらつらと考える毎日であるが、明日はやっと稽古場にいけるので少しほっとしているのは事実だ。皆が私の顔を忘れていないことを望む。「はじめまして」なんて言われたら、きっと泣く。

すごくおならをします。
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