2001年8月24日「大切なものをなくした日

 

大切にしたいと思うほど、ふとしたことで失ってしまうものだし、
なくしたくないものほど、目の前からあっという間に消え去ってしまう。

いつも傍にあるからこそ、大切にしたいと思っているうちに、
何時の間にかそこにあることが当たり前になる。
そして、手からスルリと抜け落ちてしまう。

そんな経験は誰にでもあるかもしれない。
もちろん、僕にも。

神戸公演の時に買ったお気に入りのペンダントを
今日なくした。
三宮の高架下にあるお店で購入したのだが、
タイの北部の何とか族が作っているという代物だ。
全てが一点ものなんだそうで、
僕のなくしたペンダントも、当然この世にひとつしか存在しないことになる。
そんな唯一無二の大切なものを、僕はいとも簡単に手放してしまった。

おそらく劇場に向かう途中で落としたのだろうが、
本当にショックである。
前にも一度、酔っ払って中野で落としてしまったのだが、
次の日探しにいってなんとか見つけ出すことができた。
そこまで思い出深いものなのにも関わらず、である。

どうして落ちたとき気づかなかったのだろう、
どうして無くしてから気がつくのだろう。

本当に大切だったはずなのに。
本当に無くしたくないと思っていたのに。

きっと今ごろはどこかの誰かに拾われて、
大切に扱われているだろう。
僕はそう願っている。

さようなら


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