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よお、元気かい。
元気かってのも変な話だね。
とりあえず俺は元気です、一応。
早いものでもうあれから7年がたちました。
7年だなんてなんだか信じられないね。
時は確実に流れているんだなって実感してます。
とりあえず俺は、なんとか役者も続けてます。
あの頃には想像もできなかったことになってるけど。
未だにね、あの時のことが信じられなくてさ、
いつか君がひょっこり現れるんじゃないかって思うんだ。
ぼーっとさ、何考えてるんだかわからないって感じで、
いつものように君がさ。
正直言ってね、去年も思ったことなんだけど
だんだん君のことを思い出さなくなってるんだ。
ごめんね、ひどいよね。
でも、やっぱり時間がたつと人は
確実に何かを失ってしまうものなんだなって思った。
残酷だけど、だから生きていけるのかなって。
完全に忘れてしまうことはできないよ。
でもね、少しずつ形を変えてしまうものなんだ。
今、君とのことで思い出すのは、
学校の中で君と話をしたことだけなんだ。
君が変わりたいって言ってたことだけなんだ。
君の顔なんてあんまり思い出せないよ。
でもあの時の風景だけは覚えてる。
目の前をたくさんの学生達が通っていってさ、
なんか忙しそうに動いてるんだよ。
みんなそれぞれ何かを求めていたんだよね。
大学時代ってのはそういうもんなんだよね。
何かをつかみたいんだけど、それがなんだかわからなくて
でも時間だけはどうしようもなく過ぎていって。
俺もさ、あの時は役者を続けるべきなのか
それとも他の学生のように、真面目に就職活動するべきか
すごく悩んでたよ。
だから、よく決心できたなって思う。
本当に。
あの時夢にみていた「夢之歳月」って劇団は
今はまったく別の形になってしまったけど、
確実にたくさんの心に生きているよ。
俺はそれでいいと思ってるし、すごく嬉しいよ。
「夢之歳月」って変なコトバだよね。
どうして思いついたのか、自分でもわからないんだ。
劇団名どうしようって考えてて、
夜布団の中で色々考えてたんだけど、
ある瞬間それは突然降ってきたっていうか、
暗闇の中にこの4文字がはっきり現れたんだよね。
もともと「夢」ってコトバは好きだったからさ、
もうこれにするしかないって思ったんだけど。
でもこのコトバって、本当に色々考えさせられるよ。
自分で考えといていうのもなんだけどね。
今こうして頑張っていられる自分がいるのは、
あの時失ってしまった何かのかわりに
俺は本当はものすごく大切なものを
得ることができたんじゃないかって。
それは「夢」なのかもしれない、
もっともっと大切なものなのかもしれない。
でもとにかく俺は、あの時確実に何かのスイッチが入ったんだよ。
ここ最近、世の中はすごく変なことになってるよ。
あの頃から考えられないようなこともたくさん起こってる。
この前なんて、アメリカでテロ事件が起こったんだよ。
すごくたくさんの人が死んでさ。
信じられるかい?
本当にたくさんの人が、幾人かの心無い人間のために
犠牲になったんだよ。
駄目だよね。本当に駄目なことだよね。
だってそうだよ。
人が死んだら悲しいんだよ。
誰かが突然いなくなるのは
本当に悲しいことなんだよ。
どうしてそんな簡単なことが
あの人たちにはわからないんだろうね。
本当に許されないことだよ。
7年前、自分がどんな芝居をしたかったのか
今ではあまり思い出せないけど、
やっぱり人生が変わってしまうような衝撃を
誰かに与えつづけていきたいんだろうね。
自分が芝居に出逢って、全てが変わってしまったように。
そして、あの日の時のことのように。
そうすることで俺は、自分が生きているって実感を
得ることができると思うんだ。
後ろを振り返ったところで
もはや何も取り戻せないんだから、
だから俺は、できるだけ前を向いていきます。
何があっても、少しでも前に進めるように頑張ります。
君のことは、どんどん忘れてしまうでしょう。
でもそのかわり約束します。
失うことを怖れずに、少しでもたくさんのことを得ようって。
最後の瞬間まで俺は、何かを得つづけようって。
ずいぶん長々と書いてしまったね。
今年はこのへんで失礼します。
また来年、同じ日に、こうやって君のことを思い出すよ。
そして、頑張って生き続けるよ。
じゃあね。
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